代筆お願いします、と声をかけられた。それがあまりに急だったからしどろもどろでオアア、いいですのよ…なんて返事をしながらペンを取った。代筆か。何を書こうか。急に代筆なんて頼まれたから困ってしまう、いったい私は何を書くことを期待されているのだろう。あまりつっかえても申し訳ないので、可能な限りの即断でその人がきっといつか行ってみたいであろう星雲について書いた。結構がんばって書けたと思う。「ありがとうね」とか細い声を残して消えたあの人のことを思い出して帰る。バスがあまり混んでいなくて嬉しい。道は黄色です。