3/12(金)

久々に鼻血が出た。地元では鼻血が出た際鼻に詰めるティッシュの塊のことを「鼻ぼっち」と呼ぶ。これは割と限られた地域でしか用いられていない呼称で、峠を一つ越えたあたりの人に対して鼻ぼっちがサァ…などと言っても全く通じない。そのサイズ感、そしてモノに対する言葉の当てはまり方が愛おしく、自分にとってのザ・ベスト方言は間違いなく鼻ぼっちであると言える。おそらく、もののけ姫に出てくるダイダラボッチのボッチと鼻ぼっちのぼっちには関係がある。絶対そうだと思う。

キューバのサンチアゴにいたとき、泊まっていたところに電波が来ていなかったため携帯もPCも使えなかった。夜はすごく静かで寂しくて、他に泊まっている人もいるんだかいないんだか分からなくて、とても無音では過ごせなかったのでその際携帯に唯一ダウンロードされていたMac De MarcoのThis Old Dogという当時の新譜をずっと流していた。1週間の滞在で1日3ループは流したので21周くらい聞いたのだけど、それくらい体験すると流石に脳のどこかにしっかり貼りついて離れないよう。さっき何ヶ月かぶりにふと思い出して聞いたけど、全部わかる。曲の内容がわかるとかメロディがわかるとかそういうことではなく、なんというか総合的に「わかる」という感じがする。聞いているとたびたび泣きそうになるけど実際涙が出るまではいかない。でも間違いなく泣きそうなんだよ!みたいな感覚、きっとこれ以外では体験できない。何かをいっぱい聞くということをまたやってみたくなったが、強いられないとできない。

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